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特集:201301 2012-2013年の都市・建築・言葉 アンケート<

小原真史

●A1

宮崎学著『人間なんて怖くない 写真ルポ イマドキの野生動物』は、都市と自然、人間と動物の近年の関係について考える格好の教科書となっている。「獣害」と呼ばれる問題が実は人間の無知や経済活動によって引き起こされていることが写真とともに丁寧に解説されており、行政関係者にぜひ一読を勧めたい。手前味噌になるが、IZU PHOTO MUSEUMにて「宮崎学 自然の鉛筆」展が4月14日まで開催中。

宮崎学『写真ルポ「イマドキの野生動物──人間なんて怖くない」』(農山漁村文化協会、2012)

●A2

ダムに沈んだ岐阜県徳山村を撮影し続けた「カメラばあちゃん」増山たづ子の展覧会をIZU PHOTO MUSEUMにて開催する予定。過疎地と都市の関係、国策の公共事業のあり方、戦争の記憶など広い射程距離を持つ展覧会にしたいと思う。

●A3

原発事故のため計画的避難区域に指定されている福島県飯舘村が建設を支援したラオスの中学校が完成したという★1。原発に依存しない村作りをしてきた飯館村によるこうした支援が、震災後も続けられていることは、もっと報道されてしかるべきではないだろうか。

★1──飯舘村「ラオスに学校を贈ろう!プロジェクト」
URL=http://www.vill.iitate.fukushima.jp/groups/kyouiku/jousetsu/raosproject/laos_maday
_Project.html


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