デザイン・ヌーブ《久が原のゲストハウス》
所在地
東京都大田区久が原3丁目
建築
デザイン・ヌーブ一級建築士事務所(担当:太田浩史、樫原徹)
構造
腰腹幹雄、加藤征寛
設備
明野設備研究所(担当:下原秀彦、櫻井正博、松本尚樹)
監理
デザイン・ヌーブ一級建築士事務所(担当:太田浩史、樫原徹)
施工
青木工務店(担当:吉村秀徳)
主要用途
共同住宅
構造
補強コンクリートブロック造一部鉄骨造
敷地面積
267.24平方メートル
建築面積
202.73平方メートル
延床面積
413.73平方メートル
1階:171.65平方メートル
2階:119.97平方メートル
3階:122.11平方メートル
建ぺい率
75.86/83.41
容積率
154.82/267.05
敷地は街区の南東の角に位置しており、南側を駅から続く商店街、東側を住宅街に接している。また、交差点を斜行する拡幅予定の計画道路により角地の角にあたる部分は隅きりされている。道路は車両の交通量が多く、複雑な状況を整理する信号や標識が溢れかえっている。
「ゲストハウス」というプログラムは短期滞在者を対象とした集合住宅であり、個室以外を共用空間として集約することがその建築的特徴である。われわれは2階共用廊下の幅を拡げ、ラウンジ、キッチンの機能をそこに重ね合わせて街路側に配置した。共用空間に巻き付くガラスのファサードを内部で繰り広げられる住民間の交流風景と外部である交差点のパノラマを交換するインターフェイスとして都市との接続をはかった。
建築の外形はシンメトリーのカーブやコンクリートブロック・ガラス・パネルによる三層構成の採用など可能な限り単純化を施した。結果として交差点特有の複雑さの浸潤を拒否するだけでなく、地域のランドマークとして場所にキャラクターを与えるという積極的な応答を示しえたとおもう。
樫原徹(建築家)