「建築における装飾」という古典的な問題圏は、デジタル技術の発展と実装を経て、今日的に浮上してきています。本特集では、とりわけ19世紀末から20世紀前半の近代建築の時代と、これに対するポストモダニズムの時代における議論を振り返りつつ、機械生産性(デジタルファブリケーション)と計算可能性(コンピュテーション)が向上した現代の多様な観点から、建築と装飾について再検証します。さらに「物」は、物理的・制度的・経済的・社会的な制約を内包しています。複雑に絡み合う規格や規範、慣習の網目のなかで、いかに新しく「装飾性」を考えることができるでしょうか。
石岡良治氏と砂山太一氏による対談では、20世紀のさまざまな運動、思想、技術を踏まえた討議がなされています。また、勝矢武之氏の論考では、このポストデジタル時代の装飾の世界的な諸相が分析され、立石遼太郎氏による論考では捉えがたい建築の装飾性を語るための手がかりが示されています。
石岡良治氏と砂山太一氏による対談では、20世紀のさまざまな運動、思想、技術を踏まえた討議がなされています。また、勝矢武之氏の論考では、このポストデジタル時代の装飾の世界的な諸相が分析され、立石遼太郎氏による論考では捉えがたい建築の装飾性を語るための手がかりが示されています。