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138 オーストラリア

138 オーストラリア

生まれて初めて訪れる海外の土地、そこがオーストラリアだ。不安と期待を胸に飛行機を降り空港の外へ出るとそこは、とてつもなく寒かった。気候が日本と逆転していることはわかっているし、それなりに厚着をしたつもりでいたのだが、思わぬところでオーストラリアの洗礼を受け下調べを怠っていたことに後悔した。しかし、それにも増して海外の土を踏めることによる感情のワクワクのほうが勝っていた。
最初に向かった土地はシドニーである。私にとってシドニーといえば《オペラハウス》といっても過言ではない。それを見たい気持ち一心にサーキュラーキーへと向かう足取りは自然と早くなっていた。しかし、そこは初めて訪れる海外の土地だ。アルファベットだらけの看板、飛び交う英語、たくさんの異なる人種の人たちが街を行き交い、それらすべての物に目を奪われる。しかしサーキュラーキーに到着し、それを見たとたん、すべての物は霞んでしまった。目も開けられないほどの強い日差しを浴びて白く輝く《オペラハウス》は、ハーバーブリッジと対をなし、王立植物園のたくさんの木々たちと共に海に浮かんでいた。この光景はこの旅一番の感動を私に与えた。
今回の旅は天候にも人にも恵まれ、たくさんの感動と興奮を感じる一週間となった。オーストラリアは歴史の浅い国だが、移民を受け入れグローバルに発展していくさまを目にしたことは、まだまだ若く視野の狭い私が成長するための糧となった。この旅で受けた刺激は、私の価値観や感性をここでまたひとつ刷新させてくれた。

これらの写真は2011年8月末から9月までの一週間に訪れた、シドニーとメルボルンの写真である。



[撮影者:岩井翔(国士舘大学理工学部)]

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