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156 あいちトリエンナーレ2013
現在、愛知県で開催されている「あいちトリエンナーレ2013」(2013年8月10日〜10月27日)を紹介する。
第2回目となる今回のテーマは「揺れる大地──われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」。国内外から総勢122組のアーティストを迎える日本最大規模の国際芸術祭である。今回のあいちトリエンナーレの大きな特徴は、期間中、オペラなどの舞台公演が開催され、パフォーミングアーツが充実している点が挙げられる。おもな会場は愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町会場、納屋橋会場。加えて今回新たに岡崎エリアが追加された。徳川家康の生誕地である岡崎市、戦後に栄えた長者町繊維街、市民の憩いスポットエリアの象徴となっている納屋橋など、それぞれの場所で作品を通して積み重ねられた記憶を発見できる。
今回、芸術監督に五十嵐太郎氏(建築史・建築批評家/東北大学大学院教授)が就任した。そのこととも関係して、あいちトリエンナーレが掲げるメインテーマ「揺れる大地」とリンクして東日本大震災を思い起こさせる展示も見受けられ、社会について考えるきっかけを提示している。さまざまな国や文化、社会背景のなかで活動する作家やサブテーマ(場所、記憶、そして復活)に深く関わりを持つ作家も積極的に選ばれており、作品と鑑賞者の内面が触れ合うなかで、訪れた場所や出会った人々とがつながり、都市とまちなかが活性していく流れが生まれていく。建築の視点を取り込み、建築マップの発行やオープンアーキテクチャーなど五十嵐氏ならではのイベントも展開されている。
今回掲載されている写真はあいトリ写真部が開幕から1週間の期間で撮影したものである。
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pic ハン・フェン《Floating City 2011-13》
pic ブラスト・セオリー《私が残りの人生でやろうとしていること》
pic Nadegata Instant Party《STUDIO TUBE》
pic リゴ23《Looking at 2013 from 1952 Nagoya》
pic バシーア・マクール《 エンター・ゴースト、エグジット・ゴースト 》
pic studio velocity 栗原健太郎+岩月美穂《Wind Scape》
pic 丹羽良徳《日本共産党でカール・マルクスの誕生会をする》
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