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180 ドバイ及び周辺国

180 ドバイ及び周辺国

ドバイはもともと、漁業と真珠の輸出を主産業とした非常に質素な国であったが、1970年代以降、貿易と油田によって急激に観光立国に成長した。急ごしらえのチープで贅沢な空間に囲まれていると、ドバイで古くから培われていた文化は、まるで高層ビルの狭間に埋もれてしまったようであった。
ドバイに訪れる主目的は、贅沢と観光が大半だと思われるが、滞在するほどに、イスラムの色褪せないモチーフや寺院空間、市場に漂うスパイスの匂いや呼び込みの声、キリムのランプの繊細な輝きなど、そこに住む人々の普遍的な営みを、無意識のうちに探しはじめてしまうような国だった。
訪問した年は2013年であったが、いまだ急速な開発は留まらず、2020年にはドバイ・エキスポを控えている。東京五輪開催の年に、ドバイはどのような変化を遂げているのだろうか。



[撮影者:川村悠可(東京工業大学大学院)]

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