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コーリン・ロウの言っている事に対する、自分のわからなさに興味を持った訳です。これだけ難しい建築の見方をする人が、ガラスを透明だと。コルビュジエのガラスは物理的には透明でないけど、そこに透明な何かが表われるというように比較する。そもそもガラスは透明ですよね。それを比較する気になりますか?というのが僕の疑問だったんです。その辺から、一つずつ言葉を追っていった時にはたと気づいたんですね。コーリン・ロウは、バウハウスのガラスを実の透明性と言ったんですけど、物理的な意味での透明性をさしているんではないと思ったんです。彼は、言葉としてのガラス、言葉そのものの透明性を指していると思ったんです。言葉そのものは意識しない。道具としてつかっているかぎりは透明です......"
出演者プロフィール
丸山洋志
1951年北海道生まれ。建築家。83−89年、アイゼンマン・アーキテクツに勤務。91年、丸山アトリエ設立。芝浦工業大学工学部建築工学科建築計画研究室教授。
http://www.kk.shibaura-it.ac.jp/maruyamalab.html
作品=《noW omen House》《Slant glance/house/Slope ground》ほか。共訳書に、デニス・シャープ『合理主義の建築家たち──モダニズムの理論とデザイン』(彰国社、1985)、A・ツォニス+R・ルフェーブル『古典主義建築──オーダー の詩学』(SDライブラリー、1997)。共著書に『ジュゼッペ・テラーニ』(INAX出版、1998)などがある。