PLAY
仲俣──村上春樹だけでなくて、現代文学全体で言うと......『ポスト・ムラカミの日本文学』で、バブル崩壊後の小説のことを書いたのですけれど、その時思ったのは、やはり渋谷は郊外化が始まっているんですよ。......東京自体が郊外化しているというのは、もうある意味では、デファクトだし、ヤマダ電気ができようが、何ができようが不思議はないのだけど、逆に言うと、郊外が地元化し、ある種の共同体ができていて、都会自体が郊外化して......郊外がもしかしたら、ある種の都心とは違うけれども、インティメイトな空間になっている感じがある。