地下鉄麻布十番駅3番出口から地上へ出ると、そこには見通しが悪いどんよりと暗い公園がある。まるで頭上を覆った首都高ジャンクションそのものが巨大なスラブとして機能しているかのようだ。東京では土木技術による人工の地盤が複数重層しているため、地下から地上へ這い出たつもりでも、いまだ地下にいるような錯覚を受けることが多い。地上における頭上の光景ですら、地下同様に不透明なのだ。一の橋公園はその好例としての地下的地上である。



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