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中国建築家連続講義 第2回
(全3回)朱濤(ZHU Tao):梁思成とその時代──〈中国近代建築〉はいかに生まれたか?(東京・3/8)

21世紀に入り、中国では、国家の「大国化」とともに、新世代の建築家が台頭し、興味深い建築的実践がぞくぞくと展開を始めている。『中国当代建築──北京オリンピック、上海五輪以後』(市川紘司編著、フリックスタジオ)は、中国におけるこうしたフレッシュな動向を網羅的に紹介する書籍であった。本連続レクチャーは、この『中国当代建築』の延長線上に位置づく。現在の中国を代表する3名の建築家を日本に招待し、自作や中国の建築・都市についてご紹介いただくことで、中国現代建築の最新状況のより深い理解と、日本近現代建築との比較検討をめざすものである。

第2回となる今回のレクチャラーは朱濤(ZHU Tao, ジュ・タオ)氏。コロンビア大学で博士号を取得後、現在は香港大学建築学系准教授を務める建築家・建築史家だ。

レクチャーテーマは中国近代を代表する建築学者・梁思成。「中国版丹下健三」とでも言うべきナショナル・アーキテクトとして国家建築様式に取り組むとともに、伊東忠太の中国建築史をナショナリズム意識から乗り越えようとした建築史家でもある。朱氏が2014年に発表した『梁思成とその時代(梁思成與他的時代)』(牛津大学出版)は、偉大過ぎる功績ゆえになかば神格化されていたこの梁思成を、徹底した文献調査やヒアリングによって「時代に翻弄された一建築家」として描出した画期的著作であった。その内容ゆえ、中国大陸では賛否ともども大きな反響を呼んでいる。日本とも因縁深い梁思成の仕事を朱氏の解説から理解することで、日中両国のモダニズム建築を再考する足がかりとしたい。

なお、本企画は、ユニオン造形文化財団2015年度国際交流助成金(申請者:五十嵐太郎)を使用することで実現したものである。


日時:2016年3月8日 19:00〜21:00
場所:シバウラハウス 5階バードルーム(東京都港区芝浦3-15-4)
コメンテーター:五十嵐太郎(東北大学教授)、岩元真明(首都大学東京特任助教)、市川紘司(東京藝術大学助手)
定員:30名(無料・要予約)
連絡:1442055514@qq.com(市川紘司)
使用言語:英語と中国語(通訳あり)、日本語



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