ミネアポリスからアメリカ有数のLCC(ローコストキャリア)・サウスウェストでNYへと渡った。広大なアメリカでは飛行機を有効に利用することが効率の良い旅の秘訣だ。
NYは他のアメリカの都市とはまったく違う、賑わいと発展を見せていた。
世界有数の都市公園セントラルパークとマンハッタンの最新建築群。それらを縦横無尽に走る地下鉄やバスの交通網と人々の活動がアメリカ最大の都市ということを物語っていた。
グリッド型ゾーニングをナナメに《ブロードウェイ》が貫き、多くの変化を与えていた。そんな《ブロードウェイ》が生み出した《タイムズスクエア》はアメリカのエンターテインメントをすべて凝縮したようなエキサイティングな広場だった。EUの広場とも、日本の広場とも違うアメリカ型広場の象徴であった。
そんな大都市で日本の事務所である谷口建築設計研究所が拡張計画を担当したMoMAは大きな存在感を放っていた。金曜日の夜には無料解放されるMoMAは53th St.と54th St.を繋ぐエントランスを通じて、館内全体がまるで公園のような賑わいがあり、美術館の理想型のひとつなのではないかと思えた。
2カ月にわたるアメリカ大陸の旅は、ワシントンD.C.の《ダレス国際空港》で締めくくった。サーリネンによる空間を体験し、やはり空港はドラマチックでなければならないと人一倍に感じた瞬間であった。