近年「コミュニティ・アーカイブ」と呼ばれる、草の根・参加型のアーカイブ活動への関心が高まっています。その背景に、震災における地域社会の見直しや、記録メディアやインターネットなど情報技術の発展と普及がある一方で、社会の枠組みやコミュニティのあり方が、より複雑化していることを示しています。多様で混淆的な生活空間や場所の記憶を、自分たち自身によって生成的に継承するために、デザインや人類学、アートといった諸分野の知見を通して、コミュニティ・アーカイブの課題や方法を考えます。
佐藤知久氏による論考では、今日におけるコミュニティ・アーカイブの諸相を概観しながら、それらを民主的なプロジェクトの柱として位置づけます。水野大二郎氏、松本篤氏、大橋香奈氏による座談会では、参加型デザインの系譜や移動前提社会の議論を通して、コミュニティ・アーカイブの批判的実践や映像民族誌的研究など、いくつかのアプローチから生活空間の記録と記憶の継承のあり方を議論します。
佐藤知久氏による論考では、今日におけるコミュニティ・アーカイブの諸相を概観しながら、それらを民主的なプロジェクトの柱として位置づけます。水野大二郎氏、松本篤氏、大橋香奈氏による座談会では、参加型デザインの系譜や移動前提社会の議論を通して、コミュニティ・アーカイブの批判的実践や映像民族誌的研究など、いくつかのアプローチから生活空間の記録と記憶の継承のあり方を議論します。