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橋本──これは説明が難しい本なのですが、近頃珍しい建築の理論書といわれているようです。建築や建築以外のものをつくる人たちのための教科書として、よく採用されていると聞いています。入門書としてはちょっときついかもしれない。少しつくることをはじめた人が読むと、なっとくできるところが多いかもしれません。読んでいくとだんだん視野が開けていく。
松田──ロッシからコールハースに引かれたライン上に、この本が位置づけられようとしているのではないかと思います。ただ、そのどこに位置づけられるのか分からない。
橋本──コールハースは演繹的な展開を起こすようなものの言い方をしない人だとぼくは感じていて、だから二点間をつなぐような線を引けるわけでない。人の想像力のツボを押していっている。それに触発されて、この本が出てきたと考えています。"
出演者プロフィール
出演者プロフィール
橋本憲一郎
建築家。建築・都市計画学。1968年愛知県生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。1998年橋本憲一郎建築設計事務所設立。2003年より東京大学生産技術研究所助手。
関連項目
『アトラス──新しい建築の見取り図』
発行所:彰国社
発行日:2008年9月
著者:ライザー+ウメモト
監訳:隈研吾、翻訳:橋本憲一郎
判型:A5変、頁数:266頁、定価:3,150円