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仲俣──......僕のブログは、ものすごくたくさん人がくるわけではないけど、この数ヶ月は「1Q84」で検索してくる人が多い。そのなかでも「1Q84」とセットで検索する人が多いのが「浅田彰」なんです。なぜかというと、浅田彰が80年代半ばに『1Q84』というカセットブックを出しているんですよ。「ドクトル梅津バンド」が音楽をやって、浅田彰がテクストを書いた......やはりニューアカの頂点だったと思うし、知的なサブカル的な80年代のイメージというのは、実はバブル経済前の80年代前半に形成されている。だから、1984年というのは僕にとって、ある種のポストモダニズムが肯定的に言われていた時期のピークな気がするんですね。