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藤本──僕は北海道の出身なのですが、東京に出てきたときに、自分の家と外がなんだか連続している感じがあったんですね。北海道だとドアを開けた瞬間にマイナス20度くらいになっていて、あわてて戸を閉める。そういう内外のハッキリしたコントラストがあるのですが、東京の場合は開けてもぬるくて、どこかに放り出された感じはしない。それは快適だな、面白いなとずっと思っていたんです。......家とまちが何か身体的に連続感を持っている。それが不思議だなと思っていたので、都内で集合住宅をつくる話しがあったときに、その感覚を、自分なりの東京感みたいなものを建築にしたいと思ったんですね。......
※2009年12月18日〜24日までINAX:GINZAにて行なわれた「清水建設 stream DEW 2009展」の関連イベントとして行なわれた講演会記録です。
出演者プロフィール
藤本壮介
1971年北海道生まれ。1994年、東京大学工学部建築学科卒業。2000年、藤本壮介設計事務所設立。京都大学・東京理科大学・昭和女子大学非常勤講師。主な作品に《Primitive Future House》(2001)《T house》(2005)、《house N》(2008)ほか。著書に『藤本壮介│原初的な未来の建築』(INAX出版、2008)。
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